0068

『サイコロ』


誰かから見ると、僕は一。
誰かから見ると、僕は二。
誰かから見ると、僕は三。
誰かから見ると、僕は四。
誰かから見ると、僕は五。
誰かから見ると、僕は六。


僕を割ると、中は真っ白。
一でも二でも三でも四でも五でも六でも、ない。


だけど、やっぱり僕は、
一で二で三で四で五で六なんだ。


−−−−


本当の僕なんて、何処にも居ないから、
在りのままの僕を認めてあげる。