2003-09-01から1ヶ月間の記事一覧
テレビから流れる波の音と、 窓の外を走る車の音が混ざり合う。 テレビも灯りも消して、 布団に入る。 どんなに遅い時間でも車が走るこの街で 今夜は海の夢を見よう。
バイパスを降りる ぐるぐると渦を巻いた所を走っている時、 君が言った、 「吸い込まれて行くみたい」。 「そうだね」 と答えながら僕は考える。 何に吸い込まれて行くんだろう。 過去に? 未来に? 僕に? 君自身に? それとも得体の知れない何かに? ぐる…
「もしも、あと少しでも 地球の自転が遅かったなら、 きっと君には出会えなかった」 そんな訳無いけれど、 そうかもしれないな、とも思う。 だけど、 自転の速度なんて跳ね除けて 会いに来てよ。−−−−会いに行くよ。
「空」と聞いた瞬間に、 青空ではなく星空を 思い浮かべる人と出会いたい。
ずっと思っていた。 君が初恋の人に似ていると。 だけど、今は思う。 初恋の人が君に似ていたのだと。
定まったゴールを目指して突き進む君を横目に、 僕はゴールを探しながら走る。 僕のゴールはどこだ、どこだ。 ゴールの場所が分からないからと言って、 遠ざかる事を怖れて留まったりはしたくない。−−−−留まる事で生じてしまうだろう、 遠ざからないけれど近…
「五年後、 私は、今の私でいるつもりはないから、 今の私を見ている貴方とは付き合えない」 「僕はいつも、五年後の君を見てる」 「……」 「君も、五年後の僕を見ているんだろう?」 「私には今の貴方しか見えない。 五年後の私は今の貴方を愛さない」 「五…
貴方が 私の事を忘れたと言うのなら、 思い出す必要はないよ。 貴方が私を思い出すよりも早く、 私が貴方を忘れてあげる−−−−つもり。
貴方を掴まえる為の手。 貴方に抱かれる為の肩。 貴方とキスする為の唇。 貴方に触れられる為の身体。 だけど、心だけは渡さない、 心にだけは触れさせない。−−−−そんな約束しなくとも、 きっと貴方には触れまい。
同じ道を繰り返し走ると、 注意深くなる必要がなくなってくる。 だから、おのずとスピードが上がる。 スピードが上がり続けたら注意。 スピードを上げられる程に慣れた道しか 通っていない自分に。−−−−たまには冒険しよう。 スピードを上げるのは、冒険なん…
自分がいつも 「こっち側」に居ると思ったら、 大間違い。 こっち側には君、 あっち側には僕が居る。
煙草に火が点いたら マッチの火は消す。 煙草は吸い終わったら 灰皿でもみ消す。 料理を作り終えたら コンロの火は切る。 いつも火を点ける時には 消すことを前提に点ける。 一つくらい、 燃え尽きるまで 燃やし尽くすまで消さない火を持たないか? この家や…