0061

『ゴム』


どんなに頑張っても、
切れてしまっては意味が無い。


−−−−


10本の鉛筆を束ねるのが精々のゴムに、
20本の鉛筆を束ねさせたとしても、
直に切れてしまう。


僕は、此のゴムが、可能なだけ長い間、
10本の鉛筆を束ね続けて呉れれば、其れで良い。


−−−−


だけど、
だけど、本当は、
知らない間に伸び切って、
使い物にならなくなるくらいなら、
自分を試したい。


例え、切れてしまっても。