1170

貴方にメールを送る時 私は宇宙の果てに送るつもりで送ってる返事は来ないどころか読んではもらえないどころか宇宙に果てはないからいつまで経っても届かない そんな気持ちで送ってる何年も前に送ったメールが まだ宇宙空間をまっすぐに突き進んでいる そん…

1169

自分が誰かに言われたい言葉を 自分も誰かに言えばいいのに 自分が誰かにして欲しいことを 自分も誰かにしてあげればいいのに 自分は誰かじゃないから 誰かは自分じゃないから 私は言わないししてあげない だから 私は言われないししてもらえない

1168

わかってる こんなのは文章じゃない ただ書かれているだけの 力の宿っていない 文字の羅列 この言葉の隣に この言葉がある必然性がない あなたの隣に この私がいる必然性がないように

1167

傷付けて手放す 以外の方法を知らない 違う 傷付けて手放される 以外の方法を知らない

1166

君の吐いた息を僕が吸う 僕の吐いた息を君が吸う 君の吐いた息を僕が吸う 僕の吐いた息を君が吸う その繰り返しに まるで2人で ひとつの生き物みたいだと思う 実際は君と僕だけではなくて この世の中の全ての生き物が そんな呼吸を繰り返しているのだから ま…

1165

理由がないのではなくて 理由を述べる術がないだけ

1164

必要な言葉だけを必要な時にだけ

1163

雨を好きになれば 雨の日も晴れの日になるよ 君はそう言ったけど 僕は晴れより雨が好き だったら 晴れを好きになれば 晴れの日も雨の日になる 雨の日も晴れの日も 幸せでいよう 外の見えない部屋の中でも

1162

わかってる 貴方を好きでもないくせに 貴方を救おうなどと思うから うまく行かない

1161

貴方を怒らせる私なんて いなくなればいい 貴方を悲しませる私なんて いなくなればいい 貴方を苦しませる私なんて いなくなればいい 貴方を怒らせる私を 貴方を悲しませる私を 貴方を苦しませる私を 貴方をいらだたせる私を この私からそぎ落としたら 細い棒…

1160

ごめんなさい と誰かに対して思う時 ごめんなさい と貴方に対しても思ってる こんな風に 誰かに謝らなくてはいけないことを してしまってごめんなさい 貴方を悲しませるようなことを してしまってごめんなさい 薬を飲み過ぎて 弱い薬では効かなくなるように …

1159

暗いものが好きだった 今も 暗いものに惹かれる 暗いものが好きな自分は ダメだと思った 暗いものが好きだなんて 人に知られてはいけないと思った だけど やっぱり暗いものが好きだ ただやっと最近わかったけれど 暗いものの暗いところが好きなのではなく 暗…

1158

うたいたいのに うたいたいうたがない つたえたいのに つたえたいことがない あいしたいのに あいしたいひとがいない

1157

僕は言う 近付こう 傷付ける覚悟と 傷付く覚悟で 君は言う 近付こう 鎧を脱いで 剣を投げ捨てて 僕は固まる

1156

もし欲しいものがあるならあげるよ そう言われて私はやっと気が付いた そんなに簡単にもらえるものの中に 欲しいものなんて何一つないのだと 欲しいものは自分でつかむしかない

1155

額縁によって 絵が映えたり 映えなかったりするように 僕が映える環境があるのなら それはどこだろう 絵は額縁を選べない だけど僕は選ぶ

1154

君といる時の僕と あいつといる時の僕と あの人といる時の僕と 親といる時の僕と 会社にいる時の僕は 全部少しずつとても違うから 色んな人が一斉に僕の前に現れたら 僕は一体どうすればいいんだろう 考え始めると 新聞紙がくしゅくしゅと 丸められたみたい…

1153

これは 今まで傷付けてきた分の 当然の痛みだと 受け止めよう これは これから傷付けるだろう分の 当然の痛みなのだと 受け止めよう

1152

この雨がやむまで一緒にいよう と貴方が言うから 雨がやまないように と私は祈った 雨がやまないように と祈るのではなく 雨がやんでも一緒にいられるように と祈ればよかった と今さら思う

1151

僕を救えると思っているのか と君が問う 救えるとは思わないけれど 救われるまでの慰めにはなれると思う と私は答える 救えると言うべきだったのだろうかと 私は頭の片隅で自分自身に問うけれど 反対側の片隅が救えるはずなどないと笑う それでも 慰めなんて…

1150

君は今どうしているのだろうかと ふいに知りたくなって知りたくて ネットの中を探してみる 当たり前ながら僕には探し出せなくて 僕は目を閉じて思い描く 君が笑顔で過ごしているところ 想像の中でさえ 君が僕を見ることはなく それでも 君は今幸せなのだと僕…

1149

君が笑うのは嬉しいからだけじゃなくて 君が笑うのは楽しいからだけじゃなくて 君は頑張りたいから笑ってる 君は頑張って欲しくて笑ってる それに気付いた僕は頑張るよと苦笑する 今さら気付いたことに苦笑する この苦笑いがいつか 君を励ますことのできる笑…

1148

お前には登れそうもないから 崩してやるよと 神様が僕の目の前の山を崩す あんなに大きかった山が あんなに僕を悩ませた山が 一瞬にして崩された ありがとうございますと 一点の曇りもなく言う僕に 神様は悲しそうな顔をする 僕はその表情に気付かない 気付…

1147

神が僕を諦めて 僕の苦痛を取り除く

1146

君の涙が空を海を巡り巡っていつか一杯のコーヒーとして僕の前に差し出される

1145

週末に会う約束をしたことも忘れて 「いつ会おうか?」と貴方が言う。 私は何も言えなくなる。 私が勝手に傷付いてるの? 貴方が私を傷付けてるの? 私も貴方を傷付けてるの?

1144

心が会いたいと言う。 心が貴方に会いたいと言う。 心だけ会いに行けたらいいのに。 誰にも貴方にも気付かれずに、 私さえも気付かないうちに、 心だけが。

1143

自分だけがメールを何通も送ると 貴方に重たいと思われそうだから 貴方ではない誰かに メールを送ろうと考える 貴方ではない誰かに 伝えたいことは何だろう 貴方ではない誰かに 伝えて欲しいことは何だろう 結局、貴方にメールを送る 結局、貴方を困らせる

1142

「私はダメなの」と私が言うと 「そんなことないよ」と貴方は言った 「私はダメなの」と私が言うと 「大丈夫だよ」と貴方は言った 「私はダメなの」と私が言うと 「僕は好きだよ」と貴方は言った それでもまだ「私はダメなの」と私が言うと 貴方は行った 貴…

1141

久しぶりに君に手紙を出して、 ずっと出さなかった理由を思い出す。 四六時中、返事を待ってしまって、 他のことが手につかない。 気に障ることを書いただろうか? 嫌われてしまっただろうか? 出さない方がよかったのだろうか? だから出さずにいたのに、 …